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古典写真技法

1日遅れになってしまいましたが、ダゲールさんの誕生日にちなんで、古典写真技法にかかわるお話しです。

●カメラと写真の変遷
カメラの原型はレンズと投影板(ガラス)から成る箱でカメラオブスキュラと呼ばれます。
それは投影板に薄い紙をあてがい写っている画像をなぞって絵を描くためのモノでした。
その画像を写し取る試みが行われるなか、ダゲールさんが銀板を使って実用的な写真技法を開発、公表しました。
その後、本当に多様な写真技法が開発されて、デジタル化前に最も一般に普及したものが135サイズのカラーネガフィルムで撮影しカラープリントに焼き付けるものだったと思います。
そして、現在ではデジタルカメラでの撮影が多数派になっていますが、そのデジタルの技術も新しい技術が開発され続け、進化しています。

●生きものにかかわりがある写真
さて、デジタルでは紙にプリントするまで画像情報は無機質な印象ですが、135サイズのカラーネガフィルムまでの「本当に多様な」写真技法は生きものたちを利用するものが多く、本当の意味で有機質なものが多々あります。
現在の銀塩フィルムも牛などから精製したゼラチンを使っていますが、「本当に多様な」写真技法の中には面白いものがあります。
白黒プリント時代の印画紙には卵の白身を使うものがあったというのはその代表的な例ですが、私が古典写真技法で何度か作品を作ったものの中に「撒粉法写真」というものがあります。
これは、撮影には普通の白黒フィルムを使いましたが、そのフィルムを密着焼きするガラス板に塗布する感光材には「はちみつ」と酸化力の強い(ちょっと危ない)薬剤を使うというものです。

●はちみつを使った写真の作り方
作りたい作品と同じ大きさの白黒ネガフィルムを、はちみつを含む感光材を塗って乾燥させたガラス板に載せて密着焼きを行います。
この時の光源は直射日光、またはケミカルランプ等と呼ばれる紫外線灯を使います。
ネガフィルムの透明なところは紫外線で露光され、酸化剤によってはちみつが変質して吸湿力を失います。
一方、ネガフィルムの黒い部分は紫外線を遮り、酸化剤の影響を受けなかった部分のはちみつは湿度を加えると再びベタベタとします。
ここに粉を撒いて余分な粉を取り除けば、ベタベタする部分にだけ粉が残って画像が現われるというものです。
文章で書くと簡単なのですが、資料通りの配合ではうまく出来なかったり、はちみつも使えるものと使えないものがあるなどやってみて初めて分かることがたくさんありました。
資料を見ても、画像が出るようになるまでにはかなりの試行錯誤が必要だったので、手探りでこのような技術を開発した当時の人たちの苦労は相当なものだったと思います。


文章だけではわかりにくいので画像も。
(これは2005年に作った時のものです。)

用意した白黒ネガフィルム
ここでは4x5インチ判のシートフィルムを使いました。
密着焼きなのでそのままの大きさの画像ができます。
(8x10インチ判を使えば六つ切りサイズが出来ます。)
4x5ネガフィルム

使う粉(ポスターカラーの金や銀を水を加えずそのまま使いました。)
ポスターカラー

焼付用に作った光源(特殊な蛍光灯:ケミカルランプを並べています。)
ケミカルライト


ガラスに感光剤を塗り、乾燥、露光後に加湿して粉を撒き、余分な粉を落としたところです。
ガラス板
この後、コロジオンで画像を固定し水洗いします。

ガラスの背景に黒い紙(ウールペーパー)を置いてマットで額装したものです。
(ちょっとわかりにくいですが、ミツバチの画像です。)
ミツバチ 撒粉法写真



興味がある方への参考資料はこちら。
「手作り写真への手引き」荒井宏子著/写真工業出版発行1994年
「理論応用写真化学」長口宮吉著/丸善発行1934年
どちらも絶版なのですが、日本写真博物館で蔵書を閲覧することができます。

また、入手し易い市販品のはちみつは「明治屋」がおすすめです。
「桜印」ではできませんでした。
薬品類の使用には十分注意して自己責任でお願いします。 
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No title

すずさんへ

私こそアナログ人間で、携帯電話は純粋に「電話」としてしか使っていません。
(電話帳くらいの機能は使ってますけど。)
道具は結婚してからはあまり買ってません。買えません。(涙)
うまく使えばきれいに映るのですが、めんどくさくて動くものは写せないカメラたちです。
あの子たちは妻には相手にしてもらえません。

かるかんさんへ

ななこさんのガールズトークのレッスンは一気に難しくなってきました。
とても行きピッタリではなくて、ついていくのに息切れしてるみたい☆ハァハァ

遅くなってすみません

ななこさんニシキさんペアが息ぴったりで、わたしも笑いながら読ませていただいてます☆二人とも素敵(笑)

一気に上達されて私がニシキさんから習わないといけない感じになってますね(笑)


写真の話しですが、
はい!生き物にちなんだ写真、ですよね(^_^)
とても興味深かったですし、そのままで私的に十分メルヘンいっぱいでした☆


ありがとうございました♪

すずさんも(^_^)☆

No title

最近携帯は「カメラ付き携帯」じゃなくて「携帯付きカメラ」じゃないかと思うほどのきれいさで私でさえびっくりします。機能もズーム意外にも「室内用」とか「夜景用」とか「レトロ調」とかいろいろできるんですよね・・・。全く使ってませんが。
そしてちゃんとトリミングも出来てしまいます。顔認証もできるし・・・。でも携帯カメラでここまでのものが必要?なんてことも思ったりしますけどもっと使いこなさないとダメですね・・。何せアナログ人間なもので。

ビデオデッキ!これ自体が死語になりつつある昨今ですがそう思ったら早く実家に行って父に話してこっちでなんとかデジタル化しないと!とちょっとなぜか焦って?ます。
あ、探させて送ってもらえばいいんですよね。

ニシキさんはカメラの道具のこだわり、すごいですね。改めて読ませていただきました。では撮影は奥様に任せて道具そろえるのはニシキさんというコンビネーションはいかがでしょう(~o~)

恥ずかしながら

すずさんへ

恥ずかしながら、日常のスナップ撮影の枚数は妻には遠く及びません。

携帯での撮影だったんですか。
今の携帯電話は良く写りますね。
確かに圧縮だの画像サイズだのを考えていると写すのが面倒になるので、使いやすい道具を使うのが一番です。

8ミリをデジタル化するよりも、ビデオからデジタル化するほうが、街中の写真屋さんなど、扱いがある業者さんは多いはずです。
すずさんのお宅のビデオデッキが対応していれば、ご自宅でもデジタル化ができるかもしれませんね。

No title

実は写真はほんとにはやってみたいんです、私。

一瞬を切り取った、写真でしか収められないその瞬間がありますよね。時間が流れてる私達の世界では絶対見逃してしまう情景や人の表情、しぐさとか。
それをシャッターを切ることでその一瞬を捉えて時間が止まる、というその感動をたくさん味わいたいと思うんです。新聞社の「写真大賞」とかいろんな課題の作品がありますけどそういうのを見るのが大好きです。モノクロの写真とか味がありますよね~。

そしてそういう瞬間にたまらないのが「構図」。
ファインダーを覗くその面積にしか出ない素晴らしい配置!

・・・なんてずらずらと書きつづりましたが・・・、今ハマるととんでもなくなりそうなのであえて避けてるんです。

ブログの写真お褒め頂きありがとうございます。あれは携帯でしか撮ってないんです。デジカメからブログにアップするのが面倒でー、圧縮するだの何ギガバイト?だの容量だの・・・教えてもらってもちんぷんかんぷんなので(笑)
ニシキさんの奥様も写真を撮るのですか?

8ミリのデジタル化!そうですよね。確か世の中がデジタルになる前に父がビデオテープにしたとか言ってたような・・?それをデジタルにすればいいんですよね。今度聞いてみます。

かるかんさん、

さすが!メルヘンだね、かるかさんも(^ 0^)/




高級食材とメルヘン

すずさんへ

8ミリフィルムは貴重ですね。機材もフィルム・現像代も相当なものだと思います。
フィルムは劣化していきますので、「これは!」というものは、可能ならデジタル化することをお勧めします。

私のカメラはお父さんには内緒ですよ。
「なんじゃこりゃー」と笑われそうなので。
今となっては絶滅危惧種のカメラです。(笑)
お父さんは写真は写真がお上手のようですが、すずさんも相当なもの。
あちらのブログの写真を毎回楽しみにしています。
私はそこそこ写す技術はあると思っているのですが、センスはありません。
「日常の何気ない風景をうまく切り取る」なんてことは全く妻には及ばず、
動くものを写すなんて大の苦手。
鼻で笑われてます。
黒鯛・かめばる・かかさごを毎週つってきたほうが認められるのかも☆


かるかんさんへ

妖精はハチミツが好物だったとは知りませんでした。
そういわれるとイメージも膨らんできます。
それならもっとメルヘンチックな被写体にしたほうが良かったかなぁ。

ブログの写真は「ハチミツ」で「ミツバチ」の写真という、メルヘンには程遠いダジャレのような作品。
実は、ナチュラリスト講座という自然や生き物の見方を学ぶ講座の有志の作品展に出品したので、
生き物にちなんだ写真として作ったものなんですよ☆

だからすずさん写真とるの上手なんですね!そっかあ(^_^)


密着焼きって、メルヘンチックですね

ハチミツに金色の粉だなんて、まるで妖精の世界ですね (妖精はハチミツが好物だっていいますよね)


なんて。かるかんの妄想でした(^_^)

No title

写真のお話、いつも楽しく読ませて頂いてます。

実家の父が昔写真が趣味で今でも家に山ほどのフィルムが残ってます。
おかげで当時では珍しかった(高額?!)八ミリで私を撮影したのがあって貴重な私のかわいい幼少の動画があります、あー、ほんとにかわいかったな、っていつも思いますけど(笑)。

実家にはPCが無いので今度うちに来たときにニシキさんのカメラコレクションを見せたいなと思ってます。
今はもう高齢で撮影に出ていくことは無く、数年前におこづかい(!)でやっと貯めて買った一眼レフのデジカメで家の庭の植木や花を撮影してたまに老人会に出品して楽しんでますがいつも思うのは昔培った「勘」って年取っても衰えないんだなと。
多少構図が甘いところがありますが(一応父の写真をたくさん見て少し勉強しました)決めるときは決まるんですよね、『絵』が。これは経験者じゃないと撮れない絵だろう、という感じで。
すごいなと思います。

ちなみに私が4,5歳のころから趣味が海釣りに変わりました。おかげで黒鯛とかめばるとかかさごが週末のおかずでした。・・居酒屋~!!

プロフィール

オフィス・ニシキ

Author:オフィス・ニシキ
大阪府在住
個人事業者
ブログもホームページも初心者です。
サイトはこちら
site_of_nishiki
プロジェクトワイルド・エデュケーター
2級カラーコーディネーター
危険物取扱者(乙種全類)
狩猟免許(わな猟)
第二種電気工事士
野崎・飯盛の山と緑を保全する会:会員
公益社団法人大阪自然環境保全協会:会員(NOB27)

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